エンジニアに“コーディングレス開発”を身に着けてもらう狙いとは
目指せ1日1万行のコード生成 GMOペパボは新卒研修から「Vibe Coding」を教える
2025年04月07日 16時00分更新

GMOペパボのブログより
GMOペパボは、2025年入社の新卒エンジニアを対象とした「バイブコーディング(Vibe Coding)」研修の取り組みについて、ブログにて公表した。
Vibe Codingとは、「雰囲気に身を任せて、コードの詳細に気を払わず、“自然言語だけで指示をして”コーディングする」手法。OpenAIの共同創設者である、アンドレイ・カーパシー(Andrej Karpathy)氏が提唱したものだ。進化が著しい、AIを活用したコーディングツールや開発環境を前提とした、AI時代に対応するソフトウェア開発の手法である。
GMOペパボでは、これまでの新卒研修においても、その時で一番良いとされるエンジニアリング手法が学べるよう、幅広い技術要素を組み入れてきた。今年の研修でVibe Codingを採用した理由は2つあるという。
ひとつ目は、「今後のエンジニアリングについて考えてもらう」ためだ。現在では、LLMに自然言語で指示するだけで1日に1万行、あるいはそれ以上のコードを生成することも非現実的ではない。Vibe Codingを通じて、「1日1万行のコード生成」に耐えうるエンジニアリングを考えていくことで、新卒研修で学ぶ「良いやり方」の知見をさらに活用できるのではないかという考えだ。
2つ目の目的は、「AI前提の開発」を次のステージに引き上げてもらうためだ。GMOペパボでは、2023年6月の「GitHub Copilot」の全社導入にはじまり、AIアプリケーションの開発基盤「Dify」の導入や講習、コーディングAIエージェント「Devin」の実験導入、AIコードレビュー「CodeRabbi」の導入など、AIを活用した開発ツールを積極的に取り入れてきた。
同社は、新卒エンジニアを「AI時代のエンジニアリング」を当たり前のものとして受け入れられる世代として、「先入観がないからこそ生まれる斬新なアイデアや挑戦」に期待しているという。
Vibe Coding研修では、以下のハンズオンが展開される予定だ。
・AIコードエディタ「Cursor」の使い方をまなぶ
・OpenHandsのセットアップと基本操作
・Devinの機能検証と活用
・Claude Codeの操作と活用
・Gooseの操作と活用
・Cline/Roo CodeのVS Code統合
・AIエージェントを用いた実践的ミニプロジェクト
・継続的な改善と最新情報のフォロー
なお、GMOペパボでは、Vibe Codingの世界観を楽しめるグッズショップ「Vibe Coding Store」を、オリジナルグッズ作成・販売サービスの「SUZURI」で公開している。
